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SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010年製作の映画)上映時間:138分

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評価【★★☆☆☆】2.7/5点満点中

監督
 山崎貴
脚本
 佐藤嗣麻子
原作
 西崎義展
主題歌/挿入歌
 スティーヴン・タイラー
出演者
 木村拓哉
 黒木メイサ
 柳葉敏郎
 緒形直人  他…

 

あらすじ

 2194年、外宇宙から現れた敵・ガミラスが地球への侵攻を開始し、人類の大半が死亡してしまう。地球が放射能で汚染される中、かつてエースパイロットとして活躍していた古代進は、はるか彼方のイスカンダル星放射能除去装置があると知り、宇宙戦艦ヤマトで仲間と共にイスカンダル星へ向かう。

 

総評

 とにかくキムタク節全開で観ているこちらが恥ずかしくなる演出の数々に劇中の地球さながらに滅亡寸前にまで陥りました。監督は”あの”山崎貴氏に脚本は奥様の佐藤嗣麻子氏が書かれています。

 私自身はいわゆるヤマト世代ではなく、アニメ版もあらすじは知っているものの未視聴の状態です。その前提で本文をお読みいただければと思います。

 今作のキムタクは、もう突き抜けています。というよりも誰もコントロールできなかったのでしょう。手袋を咥えながら艦内を歩くシーンは特に顕著だったのですが、何をするにもキムタクらしさが溢れており、胸やけを起こしてしまいます。というよりヤマトの雰囲気と全く噛み合っていないというか、日常感に溢れてしまっています。
しかしさすがに数あるドラマで女性を口説いてきたキムタクも黒木メイサとのキスシーンは、あまりにも唐突で本作の中でも驚愕のシーンになっています。セクハラにしか見えないこの場面も最後とりあえず子供を作る必要があるから入れておかなきゃという感じが否めません。

 本作はキスシーン以外でも、唐突なシーンが多く全く感情移入できません。柳葉敏郎演じる真田は劇中これといった絡みもないにも関わらず、主人公古代に「お前のことを弟の様に思っていた」などといい、死んでいきます。その他海兵隊のようなチームや古代の元部下などが出てきますが、どれも皆なぜか古代のことを慕い、そして死に際を長丁場で描いています。いやあんたらへの思い入れなんてないしこっちは。

 CGは頑張っているのはわかりますが、目新しさはなく、せっかくのCGもどこかで見たハリウッドの焼きまわし、いや劣化版としか思えないので残念でした。

 総じて役者陣は豪華、主題歌はスティーヴン・タイラー(2010年にアルマゲドンをやろうとしている。)、CGも国産の中では気合が入っているにも関わらずこんな出来になってしまったのは残念という他ありません。12年経った今なら珍作としてツッコミを入れながら見れる作品になっています。皆さんも驚きのキスシーンを是非ご自身の目で確かめてください。そういった楽しみ方という点ではおすすめです。