映画愛が足りないブログ

映画愛が足りない映画ブログです。

ターミネーター(1984年製作の映画)上映時間:108分

Amazon購入ページはこちら

評価【★★★★☆】4.2/5点満点中

監督
 ジェームズ・キャメロン
脚本
 ジェームズ・キャメロン
 ゲイル・アン・ハード
出演者
 アーノルド・シュワルツェネッガー
 マイケル・ビーン
 リンダ・ハミルトン 他…

 

あらすじ

 1984年のロサンゼルスに突如、1人の男が出現。彼は2029年からやってきた“ターミネーター(殺人機)”。未来の人類の指導者ジョン・コナーによって人類との戦いに敗北寸前まで追い込まれた機械”スカイネット”に過去に送り込まれた彼の使命は、生まれる前にジョン・コナーの存在を抹消すること、すなわち彼の母親となる”サラ・コナー”を殺害することにあった。危険を察知したジョン・コナーによって過去に送り込まれた未来の戦士である”カイル・リース”は、サラを守るために奔走する。果たしてサラは生き延びることができるのか…。

総評

 2ばかりに皆注目が行きがちですが、忘れてませんか?1ありきであるという事を。未来のロボットが自分を殺しに来るという設定やVFX、そして音楽に至るまでが見事なアンサンブルを奏でている本作は、ジェームズ・キャメロンアーノルド・シュワルツェネッガー出世作になります。

 いきなり命を狙われることになったヒロインをリンダ・ハミルトンが演じていますが、これが見事。最初はただのウェイトレスであり、なすがままの状態であった彼女が物語が進むにつれて、カイルを叱咤し、ターミネーターを撃退する強い女性に変化していき、どちらの面も兼ね備えた稀有な顔立ちをしています。彼女をキャスティングした監督に賛辞を送りたいですね。

 またいうまでもない全盛期の体を持ったシュワルツェネッガーは大のハマり役です。ボディビルで仕上げた体はそれだけで悪であること、強い存在であることを体現しています。ものも言わずに肉体と銃で暴力でねじ伏せていく様は、劇中カイル・リースが言っている様に交渉は聞かなく、ただ停止するまで動き続けるマシーンです。痛みも恐怖も感じないキャラクターを見事に作り上げたという点で百点です。

 人類は滅亡するという未来は変わらずも、リーダーを守るという未来をかけた戦いがサラ、カイル、ターミネーターのほぼ三人しか登場人物が出てこないのが画期的ですね。以外とスケールが小さい話で終わりながらも低予算の中でそれを感じさせないストーリーになっていると思います。

 VFXのすごさ、そして音楽も良かったですね。シリーズ通してCGの色が強くなっていきますが、本作では、ミニチュア撮影に、コマ撮り、特殊メイクによって表現されるメカ、爆破、ケガのリアルさたるや!特にトレーラー爆破シーンは熱量がこちらにも伝わってきます。また本作を特徴とする「デデンデンデデン」というテーマソング、ガレージの中で作られたといわれているこの曲ですが、シリーズの中でこれが一番好きですね。電子的で、かつ冷たさを感じるこの曲はお気に入りの一つです。

 総じて1ありきの2という事を再確認できた一作になります。恐怖のマシーンが未来から殺しにやってきて、またまた未来の男が自分を守ってくれるというストーリーの新鮮さそして登場するキャラクター達と俳優陣のマッチ具合。そしてVFX、音楽が見事にマッチしています。本作を観ていただき改めて価値を再確認していただければと思います。大おすすめです。