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アンブレイカブル(2000年製作の映画)上映時間:107分

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評価【★★★☆☆】3.9/5点満点中

監督
 M・ナイト・シャマラン
出演者
 ブルース・ウィリス
 サミュエル・L・ジャクソン
 ロビン・ライト   他…

 

あらすじ

 フィラデルフィアで131人もの死者を出した列車事故が発生。そんな事故の中ただ一人生き残った男デヴィッド。そんな中イライジャと名乗る人物がデヴィッドの前に現れる。イライジャはデヴィッドこそ不滅の肉体を持つ者≪アンブレイカブル≫であると告げる。その言葉をきっかけに、デヴィッドは自己の存在意義を問うようになる。

 

総評

 映画感想につき、終盤のネタバレアリの為注意です。

 嫌いになれない監督こと、M・ナイト・シャマラン監督の作品で、シックスセンスの次作にもなり、世間の注目も集まっていた中での作品です。

 ブルース・ウィリスサミュエル・L・ジャクソンのW主演ともいうべき本作、一見地味ながらも驚きと感動ポイントがそこかしこにちりばめられています。また子供の使い方はさすがのシャマラン監督という感じで、子供の感情を繊細に描いています。

 この映画はヒーローの誕生譚として話の流れがまとまっています。自分でもどこか違和感を感じながら生きている中年男性の「あれそういえば俺って風邪ひいたことなくね」というところから、自分を特別だと評する男の登場、心が離れかけていた妻との和解や息子との間で交わされる友情を経て最後はこの混沌とした時代に現れた救世主となり、人を救いながらも自分も救われていくという物語になっており、これからもヒーローとして活動していくのであろうことが分かります。

 が、この物語がただのヒーロー映画で終わらないのがシャマラン節といったところでしょう。最も弱い存在で、友人ともなったイライジャが、実は全ての事故の元凶であり最悪の人間だったというオチは、これまでの物語をひっくり返されたような感じもありながら、だからこそのあの執念だったのねという種あかしにもなっています。

 総じてゆったりとした展開ながらも、勧善懲悪で深く、重く中年男性が人を救うまでを描いており、見やすい映画になっています。続編の「スプリット」、「MR.ガラス」もいずれレビューしようと思います。

 ちなみに本作の監督登場シーンは何とドラッグの売人役。似合ってなさ過ぎてくすっと来ること請け合いです。