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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)上映時間:102分

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評価【★★★☆☆】3.5/5点満点中

監督
 ジョン・キャメロン・ミッチェル
脚本
 ジョン・キャメロン・ミッチェル
 フィリッパ・ゴスレット
原作
 ニール・ゲイマン
出演者
 エル・ファニング
 アレックス・シャープ
 ニコール・キッドマン  他…

 

あらすじ

 パンクなのに内気な少年エンは、偶然もぐりこんだパーティで、反抗的な瞳が美しい少女ザンと出会う。大好きなセックス・ピストルズやパンク・ファッションの話に共感してくれるザンと、たちまち恋におちるエン。だが、ふたりに許された自由時間は48時間。彼女は遠い惑星へと帰らなければならないのだ。大人たちが決めたルールに反発したふたりは、危険で大胆な逃避行に出るのだが──

フィルマークスよりあらすじ抜粋

filmarks.com

 

総評

 ニール・ゲイマン原作の短編小説を基にジョン・キャメロン・ミッチェルが監督し、製作された本作。1977年を舞台にパンクに夢中な高校生のエンと異星人のザンとの恋愛もとい交流を描いた作品です。
 主人公が敬愛するパンクの精神は本作で重要な役割を担っています。ヒロインのザンが自分の惑星のルールに縛られ、PTと呼ばれる保護者からの束縛から逃れるのに、反体制の精神や自由を求めるパンクの思想はガッチリと組み合わさっています。エンの影響によりどんどん自由になっていき、全てを発散させるかのようなザンのライブシーンはパワフルで自由を感じさせます。

 ヒロインが異星人という事もあり、愛情表現が豊かだったことも良かったですね。足で鼻をくすぐったり、トマトをかじりあったり、口を合わせて叫びあったりとこちらの想像の上を行くコミュニケーション描写が、タイムリミットのある中での二人の切ない青春描写になり、視聴者の心に訴えかけてきます。

 ただ不満点を挙げるとすると異星人描写が全身タイツ姿で前衛芸術をしているかのような動きをすることというのは、やや古臭さを感じさせ異星人というよりもアーティスト集団にしか見えませんでした。(意図していたものならすみません。)

 総じて単なるボーイミーツガールに収まらず、”パンク”の精神が束縛された異星人の文化を変えるというクライマックスにカタルシスがあります。異星人と地球人の間で行われる新鮮なやり取りを見届けていただければと思います。Amazonプライムで近々配信終了になりますので、(2022年11月6日現在)お早めにご視聴下さい。