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ZIPANG ジパング(1990年製作の映画)上映時間:118分

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評価【★★★☆☆】3.0/5点満点中

監督
 林海象
脚本
 林海象
 天童荒太栗田教行
出演者
 高嶋政宏
 修健
 安田成美
 ユキオ・ヤマト 他…

 

あらすじ

 おたずね者の七本の刀を持つ大盗賊・地獄極楽丸とその四人衆は財宝が眠ると言われる古墳へ忍び込み、黄金剣・七支刀を手に入れ、逃走する。その剣こそは徳川家康が黄金国・ジパングの扉を開く鍵と切望し、密かに服部半蔵率いる忍者軍団にその捜索を命じている伝説の剣だった。

 

総評

 高嶋兄貴の東宝特撮作品シリーズの一つ。本作では架空の江戸を舞台に地獄極楽丸という名前のおたずねものという役どころ。まず良かったところを挙げると、序盤の地獄極楽丸が7本の特殊な刀を次から次へと変えながら100斬りをするところでしょうか。7本の刀がそれぞれ特徴的な刀になっており、それを見てるだけでも楽しいですね。座頭市丹下左膳、双子の宮本武蔵も登場し、ただの百人斬りにさせていない工夫もありました。

 また、写真を複製し、拡大や回転などの効果を加え、一枚一枚撮影したというジパングへの転送シーンの演出は他の映画でも見たことがなく、思わずおおと声を出してしまいました。

 続いて服部半蔵の持つギミックも面白い点でした。手裏剣型和風望遠カメラ、モータルコンバットの様に刃物を仕込んだ笠、フックショットが使える和風義手などギミック満載で彼の活躍も本作の良いところだったでしょう。(しかしなぜ「ホウッ」と叫ぶのか)

 逆に悪かったところを述べると、それ以外のところでしょうか。特に、中盤ジパングに場面が移ってからはジパング王と天岩戸状態の王女とのやり取りは退屈で冗長でした。またジパング王の設定が「愛」ではなく「恋」が分からないという設定の為か、「恋」、「恋」と連呼する様は異様な様子でした。

 また入れ墨の男も言葉を覚えたてという設定はまぁいいのですが、それにしてもカタコトが過ぎて、大事なクライマックスでも話が頭に入ってきませんでした。(そして必ず雄たけびを上げる入れ墨の男)

 追加で話すと徳川家康が度を越した名古屋弁という点も気になった点でした。私自身が名古屋出身という点もありますが、あれだけコテコテの名古屋弁を話すのは河村たかし現市長くらいなものでしょう。

 総じて、ガジェットや設定など良いところはありながらも、話自体は冗長でテンポが悪く感じてしまいました。とはいえ、まだ高嶋兄貴の作品はこの一作目しかまだ見れていないので他の東宝作品も追っていきたいと思います。