評価【★★★☆☆】3.0/5点満点中
監督
三池崇史
原作
荒木飛呂彦
出演者
山﨑賢人
神木隆之介
小松菜奈
岡田将生 他…
あらすじ
平穏な町”杜王町”。そこでは最近変死事件が頻発していた。”スタンド”と呼ばれる特殊能力を持つ高校生東方仗助。同じくスタンド使いである連続殺人犯アンジェロの犯行を邪魔した彼は、次の標的にされてしまう。仗助は家族と友人を守るために、戦うことを決意する—。
総評
思ったよりも観れたなという印象でした。しかし三池崇史監督作品は、当たりはずれが大きく分かれるところですが、本作ははずれといっても過言ではないでしょう。
まず本作を日本で撮らずに、スペインで撮った意味が分かりません。スペインの町並みに無理やり日本人と日本語の看板を登場させているため完全に浮いています。原作が日本を舞台にしているだけに、余計にスペインで撮ることの意味がなく何だったんだろうという気持ちにさせられます。また、原作を特徴づけるものとして、ファッションと髪型は外せない要素なのですが、再現するために出てきたのが、コスプレ感満載の衣装に浮きまくりの髪型でした。中途半端に再現しようとして失敗してしまっています。「るろうに剣心」で見事に実写とマッチさせた実績があっただけに本作のコスプレ感は残念でした。
逆に良かったところとしては、スタンド描写でしょうか。幽波紋の名の通り、ユラァと幽霊の様に登場するスタンドは、やや見づらい演出でしたが、原作の迫力を出そうという意地を感じられましたし、虹村形兆の”バッドカンパニー”については、ズラッと整列し狙われる感じが出ており、迫力があるシーンでした。
総じて舞台と美術が全く嚙み合っていない点、そして原作未読者には優しくないストーリーの運び方に不満はありますが、前評判程ひどくない、特にスタンド描写は頑張っているなぁという感じです。