あたおかあさん(2020年製作の映画)上映時間:10分
評価【★★★☆☆】3.0/5点満点中
監督
大倉寛之
脚本
大倉寛之
出演者
西山美海
原田えりか
粟野珠可 他…
あらすじ
ある日、『おかあさん、 勝手にスマホ見た?』スマホを覗いたことを責める娘の一言から始まった親子喧嘩は、思いもよらない方向に進んでいく。
総評
ハサミの音が鳴り響く狭い家で、まるでサスペンスかのように静かに始まる親子喧嘩。実は娘はアイドルの様なことをやっており、母もその事を知っていた様子。そして娘を心配しているといい、いなくなった姉を引き合いに出す。困惑する娘に母は娘のカメラマンの殺害を示唆するような口ぶりに。一層困惑する娘。警察が来てすべてを悟った娘は思わず顔をゆがめ泣きそうになる。
が、一向に泣けない。
しびれを切らしたか、母親は目薬を差しだす。
実は一連の流れは芝居であり、娘の応援の為にやっているものだという。
死んでいたはずの姉も登場し、実は駅前で路上ライブをやっているそうな。
そんな姉も応援したいのかレコーディングをしようと言い出す母に、娘が観客に一言
「うちのお母さんはちょっと頭がおかしい」
そして映画の最後にはすべてのあたおかあさんに捧ぐとなって終幕です。
どこの親も子供を思うあまり、子供から見るとちょっと頭がおかしいと思うようなことをしてしまうものです。それで子供から鬱陶しがられたりして空回りしてしまいます。この映画はそんな親の愛をやや誇張して描いています。
序盤のサスペンス要素、特にハサミの音が効果的に演出されています。そんな展開にドキドキしながらも、最後のまさかの展開そして全てがつながるラストと、短編ながら見ごたえのある作りになっています。