評価【★★★☆☆】3.0/5点満点中
監督
マーティン・キャンベル
出演者
ライアン・レイノルズ
ブレイク・ライヴリー
マーク・ストロング 他…
あらすじ
広大な宇宙を守護する正義の軍団「グリーン・ランタン」。彼らを脅かす恐怖の化身「パララックス」が現れ、グリーン・ランタンを襲い始める。襲われたグリーン・ランタンの一人が死の間際に訪れたのは地球。パイロットであるハル・ジョーダンは、彼から指輪を託され、グリーン・ランタンの一員となった。果たして彼はパララックスを打ち倒すことができるのか。
総評
デッドプールでライアン・レイノルズ本人から散々いじられていた本作。いかがなものかと思い視聴しました。
同時期のヒーロー映画というと、マーベルでは「アベンジャーズ」が公開され、大ヒット。一方DCコミックスのこちらはというといまいちだった模様です。
たしかにヒーローのオリジン作として見ると「アイアンマン」や「キャプテンアメリカ」等の作品群と見比べると、予算の都合なのかCGは若干しょぼく見え、ストーリーあまり良く練られている感じもしません。
ただ、じゃあ最悪の映画化というとヒーロー映画としてやるべきことはきちんとやっている様にも思えます。力を使う場面の多くが人命救助であるという点や、お調子者ながらも自らの恐怖心から人に迷惑をかけていた主人公が物語が進むにつれ、恐怖を克服し強い信念を持つようになるというストーリーラインも納得のつくりとなっています。
では何が足りないのかというと、二つ考えられます。一つは力を得たことによる爽快感。力を手に入れ、はしゃいではいるもののいまいち強さが見えてこず、想像の力を具現化するというのならもっと自由な発想でやっても良かったのではないでしょうか。
もう一つは敵の魅力です。今回敵になる者は人外のパララックスとヘクターの二人なのですが、一人は人外過ぎて感情移入ができず、もう一人のヘクターはオタク気質な上、周囲からもバカにされてきた人間がやっとのことで手に入れた力をふるうというキャラクターでこちらは親殺し以外にそこまで悪いという点も見えてこず、何なら感情移入してしまいます。
総じて決して悪くはないのですが、特別良いところも見えてこず「ふーん」って感じの一作になってしまいました。ライアン・レイノルズ自身もネタに昇華できたからよかったもののという感じでしょうか。とはいえ、食わず嫌いしてまだ見ていないという方がいたら、「デッドプール」の予習と思って見て損はありません。