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ブラック・フォン(2022年製作の映画)上映時間:104分

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評価【★★★★☆】4.0/5点満点中

監督
 スコット・デリクソン
脚本
 スコット・デリクソン
 C・ロバート・カーギル
原作
 ジョー・ヒル
出演者
 イーサン・ホーク
 メイソン・テムズ
 マデリーン・マックグロウ  他…

 

あらすじ

本作の舞台は、子供の連続失踪事件が起きているコロラド州のとある町。気が小さく独り立ちできない少年フィニー(メイソン・テムズ)は、ある日の学校の帰り道、マジシャンだという黒風船を持った男(イーサン・ホーク)に出くわす。「マジック見るかい?」の一言を発したかと思うと、フィニーは黒いバンに無理やり押し込まれ、気が付いた時には地下室に閉じ込められていた。壁に囲まれたその部屋には鍵のかかった扉と鉄格子の窓、そして「断線している黒電話」。だが、その断線しているはずの電話のベルが突如鳴り響く・・・!それは、この部屋の恐怖と真実を知る”死者からのメッセージ”だった!一方、妹のグウェン(マデリーン・マックグロウ)は兄の失踪に関する不思議な予知夢を見たという。夢の記憶を頼りに、必死に兄の行方を探し始める―

フィルマークスよりあらすじ抜粋

filmarks.com

 

総評

 安定のブラムハウス社製ホラーで、スティーブン・キングの息子ジョー・ヒルが原作の作品です。結論から言いますと、「大傑作」です。

 メインの3人の演技が凄まじいです。変態役をやらせたら一級品のイーサン・ホークは本作でも健在。特に上半身裸になりながら、椅子に座るシーンは最高に最低で、身震いすること間違いなし。そして子役2人メイソン・テムズ、マデリーン・マックグロウは最高の演技をしてくれます。強い妹であり、早くも2023年ベスト妹賞にノミネートが確定しているマデリーンの泣く演技や怒る演技は大人顔負けです。注目したいのが、メイソン君、バレエをやっていたという彼のしなやかでどこか中性的な感じは、最初こそ弱気な印象を受けましたが、物語が進むにつれ一人の男として成長しその絶妙な差を見事に演じ切っています。

 本作はホラーでありながら、青春群像劇になっています。ホラー要素はちゃんとジャンプスケアが用意されており、心臓がまろび出るかと。そして青春群像劇の方もきちんと100分の中で描かれており、ほろりと涙がこぼれ出ます。観客の心を揺り動かしてくれる良い作品です。

 全てのセリフがつながるラストは思わず手を握り締めて応援したくなります。おススメの一本です。是非ご鑑賞ください。