プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)上映時間:100分
評価【★★★☆☆】3.5/5点満点中
監督
ダン・トラクテンバーグ
脚本
パトリック・アイソン
出演者
アンバー・ミッドサンダー
ダコタ・ビーバーズ 他…
あらすじ
300年前のアメリカを舞台に、荒野のハンターたちと共に育ち、自身も戦士であるネイティブ・アメリカン最強の部族の主人公ナルに目に見えぬ危機が迫る。生きるために狩りをする人類vs狩りをするために生きるプレデター。狩るか狩られるか、種族と技術の壁を越え、戦士の誇りをかけた“最初の戦い”が始まる。
総評
プレデターシリーズの最新作がディズニープラスにて独占配信中。という事で早速視聴しました。結果から言うと挑戦的な本作は成功した様に思います。
時代背景が1700年代という事で、人間側が使用できる武器が石斧、石弓、槍がメインの武器となり、かろうじてマスケット銃が出てくるくらいです。それが本作の”狩り”というコンセプトと一致しています。というのもプレデター側が使用する武器ももちろん恒例となったハイテク武器は出てくるのですが、槍や腕から出る刃など、あくまで”狩る”ことをメインにした武器設定となっており、狩るか、狩られるかの緊張感と同時にある種の熊やライオンと同じ存在の一つとしてプレデターがいるという状況を作り出しています。これが従来のプレデターシリーズにはない要素として活きてきます。
誇り高きコマンチ族である主人公ナルの造形も丁度良い作りになっていました。ポリコレに気を使いながらも、一人の主人公兼ハンターとして、知恵と勇気を振り絞っており好感が持てます。ナルが対峙する敵はプレデターだけでなく、彼らの土地を奪いに来た白人たち、そして野生の動物たちです。そこにあるのは土地を追われるインディアンではなく、強いインディアンの姿です。
総じて100分という時間に、”狩る”という事がどういうことなのかをこれでもかと表現され、人間が狩られる対象でありながら、プレデターもまた狩られる側であることを描いた良作になっています。他のシリーズと比べるとやや弱い印象も否めませんが、プレデターの新作として十分に楽しませていただきました。是非ご鑑賞下さい。