評価【★★★☆☆】3.0/5点満点中
監督
福田純
原作
小松左京
主題歌/挿入歌
尾崎紀世彦
出演者
藤岡弘、
由美かおる
草刈正雄
加山雄三
若山富三郎
あらすじ
超能力=エスパーを使うスパイで、エスパイという嘘のような通称で呼ばれている諜報部隊の活躍を描く。東欧の国バルトニアの首相の来日をめぐり、首相暗殺による世界情勢の悪化を企むオルロフら逆エスパイが襲い掛かる。
総評
冒頭からエスパーは科学的に解明されたというトンデモ展開から始まる本作。小松左京原作の映画として、日本沈没に続いて製作されました。
ツッコミどころはたくさんありますが、まずエスパイというタイトルはどうなんだという感じです。冒頭5分程度で出てくる「エスパイ」のタイトルロゴの迫力はかなりあります。
超能力の源が愛という日本映画らしい寒さがありますが、映画のクライマックス、本映画のテーマソング「愛こそすべて」が流れ、なるほどそれゆえのこのタイトルかとなります。
よいところとしては、俳優陣の豪華さでしょう。同じ東宝でヒットした日本沈没で主演を務めた藤岡弘、はもちろんのこと由美かおる、草刈正雄、加山雄三、若山富三郎等往年のスター達が熱演しています。特に若山富三郎のセリフ回しはまさしく悪び親玉という感じで迫力があります。
超能力描写自体は、凡庸なものの、超能力をするときに、手や頭を押さえるなどではなく、目がギラリと光るのがツボです。ただ超能力より由美かおるの胸の方がインパクトがあるのが、やはり惜しいところかと。
総じて、豪華キャストによる特撮作品として見ると、中盤からの中だるみも気にならないかもしれません。でもやっぱり「エスパイ」というネーミングはいかがなものかと。