評価【★★★☆☆】3.5/5点満点中
監督
白石晃士
脚本
白石晃士
出演者
あびる優
岩佐真悠子
入来茉里
三浦涼介 他…
あらすじ
タレントのあびる優、岩佐真悠子、入来茉里の三人は、ある母娘の除霊番組のレポーターを務めることになる。だがそこには恐ろしい霊が巣食っており、除霊に訪れた霊能者たちは次々と倒れてしまい、娘の美保に憑いた霊は取り除けなかった。そこに最強の霊能者NEOがやってくる。あびる優と岩佐真悠子の二人はNEOに振り回されながらも除霊に挑んでいく。 果たして除霊は成功するのか—。
総評
「俺たちの本当の戦いはこれからだ!」じゃないよ、まったく~( ´∀` )という感じの一作です。
実名のタレントを出す事によるフェイクドキュメンタリー作品。霊能者NEOのキャラクター性は白石晃士監督らしさ全開で、暴力と暴言の塊のような人物です。
ホラー要素自体は、定点カメラによる「パラノーマル・アクティビティ」方式ともいうような作りになっており、前半は霊能力者の呪文という笑いどころや肉を食うなといわれたのにやっぱり食っとるやないかいというツッコミどころはありながらも、ホラー映画としてジャンプスケアやじめっとした空気感が演出されていて、怖いところもあります。が、後半ネオ(仮称)が出てきてからは、一気に空気感が変わり、モンスターバトルものとしての要素が強くなっていきます。そして、見るからに足りない尺。
最後どうなるのかと固唾をのんで見守っていると、唐突に「俺たちの本当の戦いはこれからだー」といって終わってしまいます。しかし、そのおわりかたの潔さで怒りは湧いてこず、むしろ笑いが自然と出てきてしまいました。
「カルト」というタイトルのカルト要素は、そこまで多くはありませんが、不気味さや恐怖感は随所に現れており、ホラー映画として楽しめます。が、それ以上に後半の怒涛の展開の方が面白いので、そのスピード感をぜひその目で確かめていただければと思います。