評価【★★★☆☆】3.7/5点満点中
監督
クレイグ・ギレスピー
脚本
デイナ・フォックス
トニー・マクナマラ
出演者
エマ・ストーン
ジョエル・フライ 他…
あらすじ
デザイナーを夢見る少女エステラは、なぜ邪悪なヴィランに変貌したのか?ディズニー史上最もファッショナブルで、最も悪名高きヴィラン“クルエラ”の誕生秘話が、衝撃の≪パンクロック・エンターテイメント≫として過激かつスタイリッシュに明かされる!
フィルマークスよりあらすじ抜粋
総評
ディズニー映画「101匹わんちゃん」に登場する悪役クルエラの誕生を描いた一本。昨今の「実はあの悪役にはこんな悲しい過去がありました」映画の一つです。とはいえ、そんな有象無象とは一線を画した出来になっています。
本作の面白ポイントは二つ。
〇ディズニー版「プラダを着た悪魔」的なストーリー展開。
〇70年代パンクロックとファッションの融合
一つ目のディズニー版「プラダを着た悪魔」的なストーリー展開は、本作の敵役であるバロネスはイギリスファッション界の女王、傍若無人な立ち振る舞いをしながらも優雅な彼女に、エステラは見初められ徐々に彼女の秘書(お気に入り)になっていきます。才能をくすぶらせていた少女のサクセスストーリーとして観ていて痛快です。
二つ目の70年代パンクロックとファッションの融合ですが、本作はファッションについてどのような描き方をしても良かったと思います。そんな中あえて70年代のイギリスを背景に、パンクファッションに身を包んだ主人公を登場させるというアイデアが既存のファッション、モードを壊すという点で非常にマッチしています。
ただ、本作で描かれるクルエラの人物像があまりにも大元の作品である「101匹わんちゃん」の人物像と乖離しているので、あの娘がどうしてあんな悪役に!のところは描かれていません。まぁ本作がヒットしたおかげで次回作も作られるようなので、そこでの動きに注目ですかね。
総じて原作を観ていなくても楽しめる作品になっています。少女のサクセスストーリーでもあり、復讐劇でもある痛快な作品になっています。巷では女版「ジョーカー」だという様な評価もありましたが、そこは気にせず一作品として観ていただければと思います。