評価【★★★☆☆】3.2/5点満点中
監督
ニコライ・アーセル
脚本
ニコライ・アーセル
原作
スティーヴン・キング
出演者
イドリス・エルバ
マシュー・マコノヒー
トム・テイラー 他…
あらすじ
ニューヨークに住む少年ジェイクは、毎夜“巨大なタワー”“拳銃使いの戦士”“魔術を操る黒衣の男”が現れる同じ夢にうなされていた。ある日、ジェイクは現実世界と夢で見た≪中間世界≫と呼ばれる異界が時空を超えて繋がっている場所を発見し、すべては実在したのだと知る。そして中間世界に導かれたジェイクは、そこでガンスリンガーのローランドに出会うこととなる。彼は2つの世界のバランスを保つ塔≪ダークタワー≫の最後の守護者であり、ダークタワーの破壊を目論む黒衣の男・ウォルターを倒すため旅を続けていた。一方、ジェイクがタワーに関わる重要な存在だと気付いた黒衣の男が二人の前に立ちはだかり、タワーを巡る壮絶な戦いを繰り広げる。
フィルマークスよりあらすじ抜粋
総評
スティーヴン・キング原作の小説シリーズを映画化。キングが30年もの歳月を費やして作った世界を映画化するのに、95分はいささか足りなかったように思います。
黒いコートに大型リボルバーを2丁ぶら下げ、スピーディなリロードアクションをするイドリス・エルバは中二心を震わせ、必見です。また、少年も病気だと言われていたけど実は才能ある人間でしたという設定もこれまた中二心に来るものがあります。
本作は上記の様に、中二心をくすぐるシーンはいくつか用意されており、子供でも楽しめる作風になっていると思うのですが、如何せん話が短すぎて、キャラクターに感情移入できないまま終わってしまいます。初めは子供を中心に、現実から異世界に行くまでを30分程度で、ガンスリンガーと出会ってからは異世界の世界観を30分程度で、残り30分で最終決戦へという話運び。これでは、やはり30年という長い年月をかけて作られた小説の世界観を再現するには尺が足りなすぎますね。もっとじっくりドラマでやった方が良い作品といえるでしょう。
総じて、中二心に来るシーンはいくつかありましたが、尺の短さのせいかいまいち乗り切れない惜しい作品になっています。見どころであるはずの魔術対銃のクライマックスの戦いもあっさり終わってしまうので、そこも惜しい、色々惜しい作品ですね。