女王陛下の007(1969年製作の映画)上映時間:142分
評価【★★★☆☆】3.8/5点満点中
監督
ピーター・R・ハント
脚本
ウォルフ・マンキウィッツ
リチャード・メイボーム
サイモン・レイヴン
出演者
ジョージ・レーゼンビー
ダイアナ・リグ
テリー・サヴァラス 他…
あらすじ
スペクターの首領、ブロフェルドの所在が明らかになった。ボンドはその情報をもとに、スイスへと飛ぶ。やがて、細菌を使った恐るべき人類抹殺計画が明らかになる......。
総評
2代目ボンドであり、唯一の作品でもあるジョージ・レーゼンビー版ボンドの一作です。シリアス路線(本作を見ていただいた方ならわかると思いますが、決してシリアス一辺倒という訳ではありません。)残念ながら本作の評判が芳しくなく、次作「ダイヤモンドは永遠に」ではショーン・コネリーに戻るという事になってしまいました。
しかし、だからと言って本作の出来が残念かというと必ずしもそうではありません。
スキー、ウィンタースポーツを駆使しスタアクションシーンや、スケート場でのカーチェイスなど見どころ満載です。またOPの演出も抜群です。女性の体を砂時計見立ててこれまでのボンドの活躍を振り返るというのはシリーズが一新されるというところと、これから新しいボンドが始まるよという感じが現れていて、今見ても新鮮で繰り返し見てしまいます。
そして言わずもがなのラストシーン。このシーンを見るためだけに本作を観ているといっても過言ではないほど熱量の入ったシーンになります。そしてそこで流れるルイ・アームストロングの「愛はすべてを越えて」が流れるという悲劇的な結末にマッチした演出にボンド同様こちらも心を打たれてしまいます。
総じて世間の評判は無視していただいて本作を純粋に楽しんでほしい。そう思える作品になります。これからの季節にもピッタリの本作是非落ち着いてじっくりと楽しんでいただければと思います。
『疲れて眠っているだけだ』
『急ぐ必要はない、僕らにはいくらでも時間があるんだから』