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シェーン(1953年製作の映画)上映時間:118分

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評価【★★★☆☆】3.8/5点満点中

監督
 ジョージ・スティーヴンス
脚本
 A・B・ガスリー・Jr
出演者
 アラン・ラッド
 ヴァン・ヘフリン
 ジーン・アーサー  他…

 

あらすじ

 南北戦争後の西部。厳しい大自然と、土着の悪徳牧場主ライカーとの諍いに苦しむ開拓者ジョーの一家のもとに現れた一人の流れ者。拳銃を身につけ、柔らかな物腰の中に、時折暗い影を見せる、シェーンと名乗るその男を初めは警戒していたジョーの妻マリアンも、シェーンに憧れる息子ジョーイが懐く姿をみて心を許していく。銃を置き、一家に身を寄せ、ジョーの仲間の開拓者たちとも友情を結んでいくシェーンだったが、昔からの利権を譲らないライカーの暴力は次第にエスカレートし、開拓者の一人が殺し屋に葬られる。ライカーとの話し合いに向かうジョーを制止したシェーンは、ただ一人、ライカー一味が待ちかまえる最後の闘いに臨む!

フィルマークスよりあらすじ抜粋

filmarks.com

 

総評

 「シェーン、カムバーーック!」

先日「ローガン」を見たことと、懐かしい映画を観る週間に入ったのか、今回も往年の名作を鑑賞。無事約2時間の旅を終えてきました。

 とにかくアラン・ラッド演じるシェーンがかっこいい!渋さと寂しさを兼ね備えた良い役ですねぇ。大根役者などと揶揄されたこともあるアラン・ラッドですが、本作はピッタリのはまり役ですね。また、母親役のジーン・アーサーが印象的な演技をしていました。シェーンと奥さんとの淡い恋の結末はシェーンが家族の元から離れることで終わりを告げます。「シェーンはいなくなってしまうから、親しくしてはダメ」というセリフも泣かせますね。握手での別れもGoodでした。

 ストーリーもゆったりとして牧歌的な世界ではあるのですが、利権をめぐり忍び寄ってくる脅威が良いアクセントになっていました。そして一見かっこよく描かれる銃の決闘シーンですが、本作はそんな暴力に釘を刺します。一度殺しをしてしまったら二度と変えられないというセリフにある様に、村から銃を無くすことを目的としたシェーンは自らが犠牲になり、罪を背負う事で村に平和をもたらします。罪と傷を負ったシェーンはどこかへと去っていくのでした。

 総じて西部劇の名作といわれるだけのことのあるパワーを持った作品です。ラストシーンばかりに目が行きがちですが、前提あってこそのラスト。その過程がじっくりと描かれているからこそ別れが際立ちます。