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ムーンライト(2016年製作の映画)上映時間:111分

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評価【★★★☆☆】3.8/5点満点中

監督
 バリー・ジェンキンス
脚本
 バリー・ジェンキンス
 タレル・アルバン・マクレイニー
出演者
 マハーシャラ・アリ
 シャリーフ・アープ
 デュアン・"サンディ"・サンダーソン
 アレックス・R・ヒバート
 ジャネール・モネイ
 ナオミ・ハリス  他…

 

あらすじ

 名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”とからかわれ、いじめっ子たちか ら標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だ った。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初 めてお互いの心に触れることに

 

フィルマークスよりあらすじ抜粋

filmarks.com

 

総評

 この映画を形容するのは非常に難しいのですが、確実に言えることは美しかったの一言です。

少年時代、虐められていた少年はドラッグの売人であるフアンと出会いそこで自分の親からは教えてもらえなかった「自分の人生はじぶんで切り開くこと」そして泳ぎを教えてもらいました。次第に心を開いていくシャロンだが、彼がドラッグの売人であること、そして母親がその顧客であることを知り、フアンと揉めてしまいます。

青年時代、フアンの死後、相変わらずゲイであることを理由に虐められているシャロンですが、シャロンには少年時代からの友人であるケヴィンがいました。救いを求めるようなシャロンに対し、ケヴィンはある夜、海岸で心を通わします。しかし、後日ケヴィンはいじめっ子に言われるがまままシャロンを殴ってしまう。ケヴィンに何度も殴られても立ち上がり抵抗するシャロン。その後いじめっ子集団からリンチを受けてしまいます。しかしケヴィンを守るため、実行犯については一言も話さないシャロンシャロンはいじめっ子のリーダーを椅子で殴り、少年院に連れていかれてしまいます。連行される直前、ケヴィンと目が合うもシャロンは睨んでいたのでした。

そして、大人になったシャロンはかつてのフアンと同じくドラッグの売人をしていました。母親は過去の自分の行いを悔いる様に売人になった息子へ謝罪と後悔の念を吐露します。シャロンとやっと打ち解けた母親はともに涙を流します。そしてケヴィンからも連絡が来ます。久しぶりに再会するもどこかぎこちなかった二人は、バーバラ・ルイスの「ハロー・ストレンジャー」を聴いたふたりはケヴィンの家へ向かう。ケヴィンは、自分の思うような道でなくても、自分の人生は幸せだと打ち明けると、シャロンはケヴィン以外に触れた人間、つまり親しくなった人間はだれ一人いないことを伝えると直後二人は打ち解けあい、ケヴィンはシャロンを抱きしめるのでした。

 主人公を通して、はじめはは疑似親子関係を描くのかと思いきや、その話は有害な男らしさ、LGBTへの理解のなさにつながっていき、最後は大の大人の男同士のメロドラマへと変化していきます。そのつながりが美しいのです。