ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-(2020年製作の映画)上映時間:120分
評価【★★☆☆☆】2.9/5点満点中
あらすじ
「苦しむことなく殺してさしあげます。」
ある闇サイトで依頼を受け、人を安楽死させる連続殺人犯ドクター・デス。
警視庁のNo.1コンビ犬養と高千穂は捜査に乗り出すが、遺族は犯人に感謝し嘘の証言で守る。ドクター・デスは猟奇殺人犯なのか?救いの神なのか?あなたはこの正義に驚愕する――。
フィルマークスよりあらすじ抜粋
総評
中山七里の原作小説を基に実写化した作品。安楽死をテーマにしており、重厚な話が聞けるかと思いきや。
ここで鑑賞中にメモしたことを。
・ドクターデスですと言えないゲーム
・居酒屋で焼き鳥とられて号泣する北川景子
・居酒屋のシーンがバディものを演出するための材料にしかなってないな
・今車から出てきたばかりなのに何故か息切れしている登場人物たち
(しかし息切れはすぐに終わる)
この作品を根本から否定することになってしまうのですが、ドクターデスという名前はどうしても日本語との食い合わせが悪い様に思います。(ソーとかと近いかと)
それゆえそれまで丁寧語だった登場人物が「ドクター・デスです」といえず呼び捨てにした時には思わず笑いが出てしまいました。
綾野剛と北川景子のバディものとしての要素も前面に出してはいるものの、うまくアンサンブルになってない感じが否めません。そのため、相棒同士だからこそのやり取りも下手な漫才の様にしか見えないのが残念です。
推理サスペンスとしてはどうかという点ですが、若干のミスリードはあるものの、それ以外は終始平坦なまま終わってしまいました。安楽死という重いテーマに真っ向から挑んでほしかったのですが、実際は快楽殺人者でしかなく、追う側も追われる側も大義がない為、捕まえるときのカタルシスも特に得られませんでした。
総じてもう一味特に安楽死について深堀り出来ていればよかったなという印象です。
またそれ抜きにしたバディ映画ものとしてもバディ感が薄いのも残念です。とはいえ、登場人物たち同様お酒でも飲みながら見る分には、楽しめる作品かと思いますので、一度ご鑑賞いただければなと思います。