評価【★★★☆☆】3.5/5点満点中
監督
テッド・ポスト
脚本
ポール・デーン
出演者
ジェームズ・フランシスカス
キム・ハンター 他…
あらすじ
猿の町を脱出し、禁断地帯に入った宇宙飛行士テイラーたちは、核戦争で壊滅したニューヨークの廃虚に辿り着いた。そこでは放射能によりテレパシーなど不思議な力を得たミュータントが、コバルト爆弾を“神”と崇めていた……。
総評
前作の衝撃のラストから物語は始まります。猿や行き過ぎたミュータントを見ることで、人間を客観視することができる本作は、前回に引き続き皮肉たっぷりで描かれています。
作品で一貫しているのは、平和という名の下に振るわれる暴力についてです。
サルたちは飢餓を救うためにという名目で軍隊を率い、ミュータントたちは自分たちは暴力を振るわないといいながら精神的な苦痛を与えてきます。この両者を見た主人公の「滅ぼしあえばいい」という捨て台詞は、今作を象徴した一言といえるでしょう。
今作のラスト、ミュータントは滅び、猿が勝ったかに思われた中でのコバルト爆弾を前作主人公が押し、全滅するというのは当時劇場で見た方にはかなり衝撃的だったのではないでしょうか。私自身はこのラストかなりすっきりとした終わり方で好ましいと思う限りなのですが、今作の評判を受け20世紀フォックスは続編を作ってしまうんですよねぇ。
総じて、テンポよく前作のラストから話が運び、かなり見やすい作りになっています。「猿の惑星」だけしか見ていないという方にもおすすめできる作品になっています。残りの旧シリーズ3つもいずれご紹介させていただこうと思います。