評価【★★★★☆】4.6/5点満点中
監督
マーティン・マクドナー
出演者
フランシス・マクドーマンド
ウディ・ハレルソン
サム・ロックウェル 他…
あらすじ
アメリカのミズーリ州の田舎町を貫く道路に並ぶ、3枚の広告看板。そこには、地元警察への批判メッセージが書かれていた。7カ月前に何者かに娘を殺されたミルドレッドが、何の進展もない捜査状況に腹を立て、警察署長にケンカを売ったのだ。署長を敬愛する部下や、町の人々から抗議を受けるも、一歩も引かないミルドレッド。
そして事態は思わぬ方向に進展していく。
総評
本当に思わぬ方向に話が進展していきました。
娘を亡くした母親犯人への憎しみ、警察への不満、自分へのやるせなさ。そういった感情を常にまとわせている彼女が看板を立てると思いついたときの演技で一発でこの映画に引き込まれました。
物語は警察署長が亡くなってからがらりと変っていきます。主人公も母親からダメ警官のディクソンとのダブル主演のような形になり、どんどん話も変わっていきます。
すぐにキレ、暴力をふるう警官であったディクソンは署長の最後の言葉を信じるように、少しずつ変わっていきます。そして主人公もまた少しずつ警官であったディクソンを信じるようになります。
そこにこそ、本作の要があるように感じます。人は変れるのか。
スリービルボードの映るラストは、物語のスタートとは全く異なる捉え方ができるようになり、重たかったストーリーも最後は主人公たちの関係性の様に少し軽くなったところで終わる。非常に良い出来の脚本だと思います。